実は節税ではない?意外と知らないふるさと納税【気になるアレ】

実は節税ではない?意外と知らないふるさと納税【気になるアレ】

早いもので、今年もいよいよあと2カ月を切りましたね。みなさん、ふるさと納税はもうやりましたか?やらないと損ですよ!

……と言いたいところですが、私ふるさと納税をやったことがありません。というのも、詳細を把握していないがために、なんとなくのイメージでメリットよりも面倒な気持ちが勝っていたから。

さすがにそれではみなさんにオススメできないと思い改めて調べてみたところ、「納税じゃない」「節税にならない」「申請は意外とラク」と、イメージとは大きく異なる声が続々と出てくるじゃないですか!

もちろんこの驚きは不勉強がゆえ。すでに詳しい方が多いかとは思いますが、私と同じようになんとなくのイメージしか抱いていないみなさん、一緒にこっそり学び直しませんか?

調べるのはこの人

調べる人は橋太郎(はしたろう)。30代会社員で一児の父。子どもの影響か、素朴な疑問で頭の中がいっぱい。三度の飯よりカレーが好き。

実は納税じゃない?

まずはふるさと納税の基本をおさらい。

ふるさと納税は2008年度から始まった制度で、いま現在住んでいなくても、自分が生まれ育ったふるさとや応援したい自分が好きな自治体に寄附をして貢献できるというもの。自治体は収入が増えるというメリットが、寄附をする私たちは地域貢献ができる、豪華な返礼品がもらえるなどのメリットがあります。

ここで初めて知ったのが、ふるさと納税は「納税」ではないということ。

自治体に寄附をしたら、寄附金額から2,000円を差し引いた金額が、所得税・住民税から控除される、というのがふるさと納税という制度。つまり、私たちの支払いは厳密には納税ではなく寄附ということ。みなさん知っていましたか?

ふるさと納税は、自分の好きな自治体に寄附ができる制度です。手続きを行うと寄附したお金は税金から控除されます。控除とは、一定の金額を差し引くことを示しています。ふるさと納税の場合、翌年の所得税、住民税から還付・差し引かれることを指します。
au PAY ふるさと納税の説明ページを見てみると、たしかに「寄附」の文字が!

ただそうは言っても、回り回って自治体の税収になり貢献していることは確かなので、知らなくても影響はないのですが、この豆知識がいつか活きる場面がくると信じて、頭の片隅においておきましょう。

実は節税にならない?

ついでにもうひとつ豆知識をご紹介。所得税や住民税の控除が受けられるので、ふるさと納税で節税できるというイメージがあります(少なくとも私はありました)が、それも実は誤り。納税額が減ることはないのです。

ふるさと納税で寄附した金額から2,000円を差し引いた金額が、所得税・住民税から控除される、ということでしたが、ここで控除されるのは翌年の税金。なぜ控除されるかといえば、ふるさと納税で寄附することで、来年払うべき税金を先に払っているから。

ふるさと納税のメリット1:好きな自治体に簡単に寄附できます。メリット2:寄附のお礼として返礼品が届きます。メリット3:寄附金額から自己負担額2,000円を除いた金額が翌年の所得税、住民税から控除(還付・差し引き)されます。
こちらもau PAY ふるさと納税のページを探しても、「節税」というワードは見当たらない……。

来年の税金を前払いしているだけなので、トータルの納税額は変わらない。つまり、ふるさと納税は節税になるわけではありません。

ふるさと納税のどこがおトク?

じゃあ何がおトクなの?ということになりますが、それはズバリ返礼品。

寄附金額から2,000差し引いた金額が控除額なので、1万円をふるさと納税で寄附したら、8,000円が税金の前払いとなり来年控除される、ということ。ですが、ここだけ見ると2,000円損している!!

これを補填してくれるのが、ふるさと納税と聞いて頭に浮かべる霜降り肉やカニ、イクラといった返礼品というわけです。

1万円の寄附で、8,000円が来年控除されて、2,000円が宙に浮く代わりに返礼品が送られてくる。たとえば、その返礼品がスーパーで普段は3,000円で売られているものなら、実質2,000円で3,000円の霜降り肉やカニが手に入り、1,000円分おトクということです。

なるほど!順を追ってやっと理解できました!おそらく過去の自分はこのあたりでややこしくなって脱落したのだと思いますが、ようやくわかりました。ふるさと納税っておトクじゃないですか!

ワクワクしてきたので、執筆の途中ですが「au PAY ふるさと納税」で良さそうな返礼品があるかチェックしてきます!

au PAY ふるさと納税の特集一覧
au PAY ふるさと納税の特集一覧。これぞふるさと納税のイメージ!じゅるり……。

上限額は事前に要チェック

お肉やカニも捨て難いですが、大好きなカレーの品揃えも最高でした……。あとでゆっくり吟味するとして、とりあえず今は執筆に戻ります。

あとは好きな返礼品を選んで寄附するだけですが、その前に一点確認すべきは控除が受けられる額の上限。

住民税所得割額の20%が上限で年収や家族構成により異なります。計算式に当てはめると割り出せますが、私のように数字オンチを助けてくれる便利なシミュレーターがあるので、こちらを活用して、事前にチェックしておきましょう!

au PAY ふるさと納税の控除額シミュレーションページ

サラリーマンは控除申請がラクらしい

最後に申請について。「申請」という言葉だけで引き返したくなりますが、これも調べてみると、特にサラリーマンの場合は簡単らしいのです。

ふるさと納税で控除の対象となるのは所得税と住民税。基本的には確定申告が必要なのですが、ワンストップ特例制度を利用すると意外と簡単。

ふるさと納税の際に表示される「ワンストップ特例制度を利用しますか?」の質問にチェックをすると、自治体から申請書類が送られてきます。記入して身分証明の書類を同封して返送すれば完了。所得税の控除分も住民税から差し引いてもらえるのです。

ふるさと納税の際に表示される「ワンストップ特例制度を利用しますか?」の質問にチェック
あわせて寄附金のつかい道も選択可能。私は子どものために貢献できればと思いながら寄附!

ただ、これを利用できるのは会社員のみ。毎年確定申告が必要な方は適応できないのですが、サラリーマンで申請が面倒と思っていた人(私も含め)はぜひ利用しましょう!

ふるさと納税、ざっくりまとめ

イメージ通りの部分もあれば、勘違いしていたところも多かったふるさと納税。今回調べた内容をまとめてみるとこんな感じです。

  • 好きな自治体に貢献できる
  • 厳密には納税ではなく寄附
  • 税金の前払いなので納税額は減らない
  • 所得税と住民税の控除がある
  • 実質2,000円で返礼品をもらえておトク
  • 控除の上限は事前に要確認
  • 会社員なら控除申請がラク

おいしい返礼品がもらえるというイメージ通りのものもあれば、納税ではなく寄附ということや、節税にならないなど知らなかったこともままありましたが、今回学び直してふるさと納税がおトクだということを改めて理解できました。

よし、今年はふるさと納税でお肉とカニとカレーを食べよう!そろそろ返礼品の吟味に戻るので、今回はこのへんで。また次回!

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※掲載内容は2022年11月7日時点のものです。内容は変更になる場合があります。

ライター:橋太郎